気焔万丈

~夢のちからが未来を創る~

【はじめに】
 混迷する世界情勢、課題先進国の日本、存続が危惧されるこのまち行田。現在、そして未来への不安を多く抱えるこの時代、社会に漂う不安の根底には何があるのか。それは、自己の喜びを最優先に狭い視野でしか世の中を見ることができなくなったことにより、問題の原因や責任、そして解決を他者へ依存してしまう依存型社会の風潮が蔓延していることです。利己的な考えから負のスパイラルを伴う依存型社会では、明るい希望を抱くことはできません。だからこそ、今を生きる私たちは、利他的な考えを体得し、目先のことだけに囚われない広い視野を有した行動する市民として、負のスパイラルを断ち切り、好循環を生み出す社会を創造しなければなりません。それは、一人ひとりの自覚と自力によるまちづくりである自立型社会を確立するということです。そこでは、他者の幸せとまちの未来を願う自立したひとが暮らし、自主自立したまちづくりが進むことで、このまちを明るい豊かな社会へ変えていくと考えます。
 青年会議所の運動は「自律と利他の精神」がその根幹にあります。これは、恒久的な世界平和を実現するため、日本が抱える問題の解決をするため、自立したまち「行田」を創造するためには、トップダウン的な課題に対して直接アクションをすることよりも、一見遠回りに想えても、他者のことも考えながら積極的に自己変革を行っていくことで、地域を変え、日本を変え、世界を変えていくことに繋がるということです。また、そのためには個々の成長も欠かせません。物事の本質を理解することで自利と利他を含有する明確な目標を掲げられる「真の夢を描くちから」を養い、困難な状況であろうとも自己の使命と責任を自覚することで抱ける「信念に基づいた行動するちから」、この「ちから」を醸成しなければなりません。
私たち行田青年会議所メンバーが、まちの未来を担う世代として確固たる信念を持ち、自己を律し広い視野を有した地域のリーダーとなり、市民・諸団体・行政とともに自立した社会を築く運動は、このまちを「明るい豊かな社会」へと変えると確信します。

【夢溢れるまちのため】
 まちに多くのひとが暮らし、そのまちのひとや企業が活き活きと活動できることは、そのまちの活力そのものです。多くのひとが夢を描き、夢を実現するために活動し、たくさんのひとの夢が溢れることは、活力あるまちの源となります。
 歴史・遺産をもとに他に誇れる多くの観光資源を有し、豊富な水が流れる川をはじめ雄大な自然に囲まれたこのまちを、私たちは誇りに想い、自慢し、住み続けたいと願っている。現在、8万3,000人のまちの人口は、2060年には人口の自然減と社会減により約半数の4万2,000人へと推移する調査結果があります。これは、団塊の世代がいなくなることによる減少が主な原因ではありますが、まちに暮らすひとがそのまちに愛着を持ち、安心・安全に生活できる環境であるならば、人口の自然減と社会減に歯止めを掛け、まちの存続が懸念されることはありません。
 今、このまちに求められていることは、まちの住民の愛郷心を育むことに真剣に取り組み、住民自治の自立したまちを築くことにより、まちの将来を明るくすることです。それは、一人ひとりがこのまちに愛着を持ち、自己の使命と責任を自覚し、他者や行政だけに問題の解決を任せきりにするのではなく高い当事者意識のもと、自らのちからで理想とするまちの課題に挑戦し、安心して安全に暮せるまちを創造する想いと情熱を伝播していくことです。
 このまちの特性に着眼し、自然への畏敬の念を抱きつつ、ひとが活き活きと生活できる新しい地域を構築するためには、若者らしい柔軟な発想力と粘り強い行動力を有した私たちが、地域課題に対する面倒なこと・困難なことから取り組み、率先して自らを律し自己変革を起こし、他者を巻き込む「草の根運動」を展開し、行政、地域の団体、そしてまちのひとと手を携えることが必要です。ひとりの情熱が他のひとに伝わりそのひとを動かしていく。それはやがてまち一丸となった運動に拡がり、自立した夢溢れるまちを確立できます。

【夢育むまちのリーダー】
 問題の核心を捉えることができれば、情報に踊らされることはなく、混とんとした現代社会を生き抜くことができます。自分勝手な考えをしてしまうから他者を傷つけ、目先のことしか見えないばかりに誤った判断をしてしまう。その痛みと過ちは、いつか自分のもとに返ってきます。私たちはひととの繋がりがあるからこそ、生きている、生きていけるのです。このことは、追い詰められ逃げたくなるような状況におかれようとも、決して忘れてはならないことです。
 このまちで私たちは、全ての事象は己に責任があることを自覚しなければなりません。そして、利己主義に陥らず他者の痛みも理解でき、物事の本質を把握できるちからを醸成し、課題を希望へと変えるため、自ら課題と対峙し続けるちからを持ったまちのリーダーとならなければなりません。自分が作りだした問題ではなくとも、自分には関わりがないように思える問題でも、自分だけでは解決できそうでない問題でも、私たちは過去の恩恵と他者との繋がりにより生かされているからこそ、立ち向かいまちの未来を創造する使命があります。この自覚により抱く堅い信念は、逃げずに挑戦する勇気ある歩みへと繋がり、本質を見ることができるちからは、明確な答えや解決方法がなくとも、見えないものを追い求められるちからに繋がります。私たちは『やる』か『やらないか』と言う場面で、勇気を持って『やる』方を選び、他者のため・未来のために、果敢に挑戦するちからを有したひととまちの夢を大きく育む地域のリーダーとなる必要があります。
 現在、そして、未来のまちのため、最初は一人で歩き出した夢への第一歩であっても、勇ましく進む姿に多くの相伴う仲間ができます。その一団の進む先に、夢育むまちの未来はあるのです。

【笑顔溢れるまちの子ども】
 政府はゆとり教育の問題から脱ゆとり教育として、子どもたちの基本的な学力の向上を目指す方針へと転換しました。また、子どもたちを取り巻く環境は、通信機器等の発展・普及により、以前よりも他者とたやすく連絡をとることができ、直接ひとやものと接することなく生活することができるようになりました。これらの転換と環境は、再び学力重視の弊害が生じる懸念があり、子どもたちが主体的に課題に取り組む意欲と問題解決能力・行動力を低下させ、また、自らを律しつつ相手を思いやる心や、身におこる事象に感動する心といった豊かな人間性を育む機会を低下させることが危惧されます。
子どもの笑顔は全てを幸せにします。その笑顔は、豊かな人間性によりつくられます。そのような笑顔のちからを備えた子どもは、このまちの未来を担う大人へと成長していきます。だからこそ、今を生きる子どもたちは、多感な幼少時代に失敗や苦労を成功へ繋げる体験、スポーツ等をとおして仲間と切磋琢磨し相手の痛みを知り喜びを共に分かち合う体験、感性を高められる自然や文化に直接触れる体験により、どんな環境であろうとも自らのちからで逞しく生きるちからを育む必要があります。また、まちの未来を担う子どもは、小さな頃からこのまちに愛着を抱き、純真無垢な子どもの視点と発想力でこのまちを考えることも重要です。
目標へ挑戦することの喜びや感動、失敗や困難なことから痛みを知り相手を思いやる気持ち、何度も挑戦することによりくじけない精神を身に付けた子どもたちが、活き活きと暮らすことで今のまちに笑顔が溢れます。そして、大人へと成長し社会へ巣立ったときにも、このまちには溢れる笑顔が約束されるのです。

【夢のちからで 青き焔となれ】
 叶えたい夢があるなら挑戦し、成長したいなら背伸びをし、仲間となるためには本気でぶつからなければなりません。その機会全てを青年会議所では経験できます。
積極的に青年会議所活動に取り組むことで、個々の情熱は高まり、魅力的なひとへと成長でき、その情熱と魅力はおのずと新しい仲間を惹きつけ、組織は拡大していきます。その個々の成長と高い組織力は、まちに必要とされ頼りにされる存在へとなり、このまちを明るい豊かな社会へと変えていくのです。青年会議所の持つ可能性を共に感じようではないか。
 青年会議所は40歳で卒業という規定があります。これは、組織として青年のちからを必要とすること、そして、卒業したメンバーは青年会議所での経験を家庭・会社・社会で活かしていくため、創立当初からある社会へ奉仕するための還元の仕組みであります。私たちは、この限られた時間の中で、家庭や会社、そして地域のリーダーとしてそれぞれの使命を全うするため、人生最後の学び舎において、青年会議所の本質を理解し多くの仲間とともに切磋琢磨し、臆することなく闘争心を燃やし続け多くの失敗や成功を経験し、自己を律し利他の精神を宿したJAYCEEへと成長しなければなりません。その原動力は、青年会議所活動の中でしか体感することができない『夢のちから』にあります。『夢のちから』とは、見返りを求めることなくまちを変えるため若者特有の柔軟な感性と行動力で、諦めることなく果敢に挑戦する強い気持ちが養われ、失敗や苦労という経験が自身の大きな成長へと繋がり、生まれ育った環境は違えども一つの目的に向かい共に汗と涙を流すことでかけがえのない人生の友を得られることです。多くの友が集まることでその「ちから」は無限に高まる。
同じ志をもった多くの仲間を拡大し、強い組織力により運営される行田青年会議所となることで、このまちの発展へと繋がります。会員拡大がこのまちの発展そのものです。行田青年会議所メンバー一人ひとりが、青年として熱い炎を燃やし、新しい仲間を巻き込み大きくなった行田青年会議所は、明るい豊かなまちを照らす焔となるのです。

【55年の歴史を繋げまちの発展へ】
 行田青年会議所には、燃えるような情熱と個性豊かな魅力的な先輩諸兄が、まちのためにたくさんの時間と熱い想いを注ぎ、地域から愛される組織を築きあげられました。さらに、卒業された多くの先輩諸兄は、今でも現役の活動に親身になって考えてくださり、自身の現役時代に培った経験を社会へ還元する活動もされています。
 創立以来、行田青年会議所はその時代に合った問題・将来起こりうる課題に対して、若者らしさを発揮し運動してきました。本年で創立55周年の節目を迎える行田青年会議所は、2012年に掲げた50周年まちづくり未来ビジョン『誇郷~こきょう~ 誇りある「彩のふるさと」の創造』をコンセプトに、60周年に向けてのアクションプラン『「4e運動」の展開』を検証し、更なる運動展開を目指し、地域に対して発信しなければなりません。そのためには、諸先輩方の功績と諸先輩方が結ばれた地域との絆に感謝しその想いを受け継ぐこと、現在もご理解とご協力をいただいている行政・諸団体・市民の皆様に感謝し、60周年に向けたより一層『「4e運動」の展開』を掘り下げて、まちの自然と共生する事業、まちの子どもたちの笑顔に繋がる事業、人も企業も活き活きと活動できる事業を継続的に行う必要があります。

【燃やせ青き炎を そして 青き焔となれ】
 青年会議所は、人の意識を変え、社会を変えることのできる団体です。なぜならば、自分の生活や会社だけでは決して得られない多くの経験をできる団体であり、世代も違えば職種も異なる多くの仲間とともに、数多くの失敗を経験することができ、その苦い経験が自分自身を見つめ直し自分の成長へと繋ぐことができるからです。
 人は人生の中で、「やらなければならないとき」「逃げることはできないとき」に直面します。そのときに、「やればできる」と奮起し、問題と対峙し乗り越えるちからが必要です。そのちからこそ、青年会議所で得られるちからです。地域の責任世代である私たちは、今この「やらなければならないとき」に直面しています。困難を前にしても強い意志と粘り強い根性を両手に、汗と涙を流すことができる人生の友と共に、自己を大きく成長させながら、このまちを「明るい豊かなまち」へと変える挑戦をしなければならないのです。

奮起せよ 青き挑戦者
勇ましく燃える 青い焔は
夢を掴む希望となる